Conceptual Modeling of Multisensory Smart Spaces
EMPATHY: Empowering People in Dealing with Internet of Things Ecosystems. Workshop co-located with AVI 2020, Island of Ischia, Italy
- どんなもの?
IoTは当初、人間の周りで製品が勝手に通信を行うことが注目されていたが、次第に人間を含んだ系で語られることも増えてきた。このような状況の中で、これらスマートオブジェクト(通信・計算機的な機能の備えた物体)やスマートスペース(通信・計算機的な機能を備えた空間)を説明するためのモデリング言語が必要だということが浮き彫りになり、この論文ではその開発に向けた試みを行っている。 - 先行研究と比べてどこがすごい?
スマートオブジェクトやスマートスペースを表現するためのモデリング言語は前例が少ないテーマであること。現存する言語にしても、それらはどれも人間の存在を蔑ろにした設計になっていることが多かった。そんな中、本論文では人間中心設計を掲げ、人がシステムの中でスマートな物・空間とどのように接するかを表現する能力を備えていることが特徴として挙げられる。 - 技術や手法のキモはどこ?
ユーザーとシステムとのやりとりをモデルに表現できること。 - どうやって有効だと検証した?
Magic Roomと呼ばれる、同研究チームが開発しているプロジェクターやスマートオブジェクトを備えた部屋に実装されている「バトルシップ」というゲームについてのモデリングの例を紹介している。有効かどうかの検証はなされていない。他のモデリング言語では表現できない、もしくはかなり煩雑になる、などの例を示すなどの方法が考えられる。 - 議論はある?
IoTがますます増るであろう未来にますます必要性が高まる可能性が予想されるので、さらなる検討が求められている。また、予備知識のないシステムのエンドユーザーが見ても直感的に理解できること、また、エンドユーザー自体が機能の拡張などを考案してモデル化できるような完結で直感的な言語に設計していくことも求められている。 - 次に読むべき論文は?
Embodied Learning in Immersive Smart Spaces