堀内貴文@論文読み

主に読んだ論文(主にHCI分野)をまとめるために活用します。

VR Locomotion: Walking>Walking in Place>Arm Swinging

*空間を自在に移動するVRアプリ開発でコントローラーを振って移動したいと思った;arm-swingではどのようなアルゴリズムを組んでいるのかを知るため;また、個人開発と比較し、どのような形で学会論文としてプラスアルファの価値が付加されているのかが知りたい;

 

Title

- VR Locomotion: Walking>Walking in Place>Arm Swinging

- 2016 ACM. VRCAI ’16, December 03-04, 2016, Zhuhai, China

 

Author

- Preston Tunnell Wilson, William Kalescky, Ansel MacLaughlin, Betsy Williams

- Rhodes College

 

Motivation

HMDを装着した状態でのVR空間を探索する際の移動方法に関して、最もVR酔いを起こしにくい方法は実世界で実際に歩くことであるが、これだとスペースの都合上、consumer product としては成立しにくい。そこで考えられる代替手段がその場で歩くこと、もしくは腕を振ることで歩く動作を再現することである。その手法について、定量的に評価し研究としてまとめたのが本研究論文の意義。

 

Method

Oculus DK2 (HMD) と Myo (armband)* を使って、WIP ("walking in place") の際の足の加速度情報を読み込んでVR空間での移動を実現する。

*足首に巻きつけて使用。

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Insight

複数ユーザーに体験される実験を行ったところ、現実空間で実際に歩行する方法が最もエラーが少なく、その場で足踏みする方法が(彼らの実装と評価手法では)次にエラーが少なく、(彼らの実装と評価手法では)"arm swing"が最もエラーが多いという結果となった。

 

(One-sentence) Contribution Summary

「Wilsonらは、いくつかのVR空間での移動方法を比較するため,複数の被験者にVR空間で歩行してもらう実験を行い,(彼らの設定した評価手法・環境の中では)腕振り歩行法は、比較のために取り上げた他の二つの手法に比べて(システムに初めて触る人にとっては)エラーが多めなことがわかった.」

 

Keyword

- ANOVA

 

Reflection

 

本研究で行われた初めて提案手法を実践する人に対してはエラーが多かったとしても、慣れてくれば思いのほか良い、というような手法も存在するのでは?その可能性をこの論文では見落としていると思う。